
こんにちは。社会保険労務士法人やえざき事務所です。
労働基準法大改正シリーズの最終回です。
第1回では改正の全体像を、第2回では具体的な変更点をお伝えしてきました。
今回は、「結局、今から何をすればいいの?」という疑問にお答えします。
2027年の施行に向けて、中小企業が今から取り組むべき準備をチェックリスト形式でまとめました。
労働基準法改正への準備|3つのステップ
改正への準備は、以下の3ステップで進めることをおすすめします。
- ステップ1:情報収集と社内共有
- ステップ2:現状把握と課題の洗い出し
- ステップ3:対応計画の策定と実行
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ステップ1|情報収集と社内共有体制をつくる
やるべきこと
まずは、改正に関する正確な情報を継続的に収集する体制をつくりましょう。
- 厚生労働省の審議会情報をチェックする
- 社労士事務所や業界団体からの情報を受け取る
- 経営層・管理職と定期的に情報共有する場を設ける
チェックリスト
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 改正情報の収集担当者を決めた | □ |
| 信頼できる情報源(厚労省、社労士等)を把握している | □ |
| 経営層への報告ルートを確保した | □ |
| 管理職への情報共有の仕組みがある | □ |
ポイント
改正内容は審議の過程で変わることもあります。「一度調べて終わり」ではなく、継続的にウォッチすることが大切です。
当事務所のブログやお知らせでも、最新情報を随時発信していきます。
ステップ2|現状把握と課題の洗い出し
やるべきこと
次に、自社の労務管理の現状を把握しましょう。改正内容と照らし合わせて、どこに課題があるかを洗い出します。
チェックリスト|労働時間管理
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 全従業員の労働時間を客観的に記録している | □ |
| 管理監督者の労働時間も把握している | □ |
| 勤怠データを一定期間保存している | □ |
| 残業時間の集計が正確にできている | □ |
チェックリスト|連続勤務・休日
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 従業員の連続勤務日数を把握している | □ |
| 14日以上の連続勤務が発生していないか確認した | □ |
| シフト作成時に休日間隔を考慮している | □ |
| 繁忙期の人員配置計画がある | □ |
チェックリスト|就業規則・労使協定
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 就業規則の最終改定日を把握している | □ |
| 36協定の届出期限を管理している | □ |
| 労使協定の締結単位を確認した | □ |
| 過半数代表者の選出方法が適正である | □ |
ポイント
チェックが入らない項目が改正対応で優先的に取り組むべき課題です。
すべてを一度に対応する必要はありません。まずは現状を「見える化」することが大切です。
ステップ3|対応計画の策定と実行
やるべきこと
課題が明確になったら、いつまでに何をするかを計画しましょう。
対応スケジュール例
| 時期 | やること |
|---|---|
| 2026年上半期 | 情報収集、現状把握、課題の洗い出し |
| 2026年下半期 | 就業規則改定の検討、システム選定 |
| 2027年上半期 | 就業規則の届出、従業員への周知、運用開始 |
チェックリスト|対応計画
| 項目 | チェック |
|---|---|
| 対応が必要な項目をリストアップした | □ |
| 優先順位をつけた | □ |
| 担当者と期限を決めた | □ |
| 必要な予算を概算した | □ |
| 専門家(社労士等)への相談予定を入れた | □ |
北海道の中小企業へ|改正をチャンスに変える視点
最後に、改正を「負担」ではなく「チャンス」として捉える視点をお伝えします。
人材採用の武器になる
働き方の柔軟性は、求職者が企業を選ぶ重要なポイントです。
- 「フレックスタイム制あり」
- 「リモートワーク可」
- 「連続勤務の上限管理を徹底」
これらは求人票でアピールできる強みになります。
生産性向上のきっかけになる
労働時間の「見える化」は、業務の無駄を発見するきっかけにもなります。
- 残業が多い部署・時期の特定
- 業務の偏りの把握
- 効率化すべきポイントの発見
法改正対応を、働き方改革を進めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ|まずは「現状把握」から始めよう
2027年労働基準法改正に向けた準備チェックリストをお届けしました。
今日からできる第一歩は「現状把握」です。
- 自社の労働時間管理の方法を確認する
- 連続勤務の実態を把握する
- 就業規則の最終改定日をチェックする
そして、不明点や不安があれば、早めに専門家に相談することをおすすめします。
▼シリーズ記事▼
- 第1回:労働基準法大改正の全体像
- 第2回:具体的な変更点と企業への影響
- 第3回(本記事):今から始める準備チェックリスト