
家族を社会保険の扶養に入れる手続き、ポイントを押さえていますか? 2026年4月1日から、給与収入のみの被扶養者は、労働条件通知書の内容で年間収入を判定するルールに変わりました。実務担当者の方は要チェックです。 この記事では、押さえるべきポイントをチェックリスト形式でまとめます。
扶養追加の連絡を受けたら確認する12項目
被保険者から扶養追加の連絡があったら、まず以下の項目を任意書式で提出してもらいましょう。
- 扶養追加日
- 扶養追加の理由
- 扶養家族の氏名(ふりがな)
- 扶養家族の電話番号(配偶者のみ)
- 扶養家族の生年月日
- 扶養家族の性別
- 被保険者本人との続柄
- 同居の有無および住所(別居なら仕送り額・回数も)
- 扶養家族の職業と年間見込み収入額
- 共同扶養者(配偶者)の年間見込み収入額(共働きの場合)
- 扶養家族のマイナンバー
- 扶養家族のマイナ保険証の保有の有無
- 資格確認書の発行要否
被扶養者の収入要件 早見表
被扶養者として認定されるには、範囲(三親等内)と収入要件の両方を満たす必要があります。
基本ライン:年収130万円
| 同居/別居 | 認定の条件 |
|---|---|
| 同居 | 年収130万円未満 かつ 被保険者の年収の1/2未満 |
| 別居 | 年収130万円未満 かつ 被保険者からの仕送り額より少ない |
「130万円」の読み替え
| 対象 | 金額 |
|---|---|
| 60歳以上 / 障害厚生年金を受けられる程度の障害者 | 180万円 |
| 19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く) | 150万円 |
※収入要件の基本的な考え方については、厚生労働省「収入がある者についての被扶養者の認定について」(厚生労働省サイト)をご参照ください。
2026年4月1日からの新ルール
被扶養者の収入が給与収入のみの場合の判定方法が変わりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 判定の基準 | 労働条件通知書などに記載の労働契約内容 |
| 含まないもの | 時間外労働手当など(金額を見込みにくいもの) |
| 書類がない場合 | 従来どおり課税(非課税)証明書で判定 |
届出時に「労働条件通知書」や「給与収入のみである旨の申立書」が必要になる場合があります。事前に年金事務所への確認をおすすめします。
参考:厚生労働省「労働契約内容による被扶養者認定の年間収入の取扱いについて」(厚生労働省サイト)/「年収の壁」への対応(厚生労働省サイト)
必要書類チェックリスト
続柄確認の書類(いずれか1つ)
- 提出日から90日以内に発行された戸籍謄(抄)本
- 住民票の写し(マイナンバー記載なし/同一世帯時のみ)
収入要件確認の書類
| 被扶養者の収入 | 必要書類 |
|---|---|
| 給与収入のみ | 労働条件通知書などの写し |
| 退職により要件を満たす | 退職証明書 / 雇用保険被保険者離職票の写し |
| 失業手当受給中・受給終了 | 雇用保険受給資格者証 / 受給資格通知の写し |
| 年金受給中 | 年金額の改定通知書などの写し |
| 自営・不動産収入等 | 直近の確定申告書の写し |
| 上記以外 | 課税(非課税)証明書 |
別居の場合は追加で
- 仕送り額が分かる書類(現金書留控え、銀行通帳の写しなど) ※16歳未満・16歳以上の学生が日本国内で別居する場合は不要
届出のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出様式 | 健康保険 被扶養者(異動)届(日本年金機構サイト) |
| 提出時期 | 事実発生から5日以内 |
| 届出先 | 事務センターまたは管轄の年金事務所 |
| 届出方法 | 電子申請、郵送、窓口持参(窓口は年金事務所のみ) |
届出の詳しい手続き方法は、日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き」(日本年金機構サイト)でご確認いただけます。
添付が省略できるケース
続柄確認の書類:被保険者・被扶養者のマイナンバー記載+備考欄「続柄確認済み」にチェック 収入要件確認の書類:被扶養者が16歳未満、または所得税法上の控除対象配偶者・扶養親族で「事業主確認欄」に〇
※被保険者の合計所得が1,000万円超の場合は省略不可
認定後の流れ
| マイナ保険証 | 流れ |
|---|---|
| 保有あり | 受理から2〜5営業日でマイナ保険証利用可(マイナポータル:健康保険証ページで確認) |
| 保有なし | 「資格情報のお知らせ」+「資格確認書」が事業所に届き次第、被保険者にお渡し と修正お願いします |
資格確認書の発行欄にチェックを入れない場合、発行まで30〜50日かかるためチェック推奨です。
おわりに
繁忙期には手続き完了までに時間がかかる場合があります。必要書類は早めに準備しておきましょう。
また、学生だった子どもが社会人になったときなど、扶養削除の手続き漏れにもご注意を。被扶養者資格の再確認は毎年度行われます。